そい じょ 

川崎さとみのプライベートブログです。 

矜持ある古書店

 以前にも一度紹介したことのある、上石神井の古書店“碩文堂”がいよいよ、来年の1月で店じまいとなるそうだ。

(かつては、閉店から転居で落ち着いたのだが、今回は、もう後がない、ということ)

 

 本の管理のされ方といい、品揃えといい・・・、私はこの店が好きだった。語学、歴史、宗教に関する本が豊富で、背表紙を見ているだけで幸せな気持ちになれた。いつも「全部買いたい」という欲求と戦いつつ、ギリギリの選択で数冊を買う、その買い残し感が、又、次に足を向ける因になっていたものだ。

 

 インターネットでも、容易く古書は購入できる時代で、私もよく利用するが、やはり手にとって、中を少し読んでから買うのは外れがない。

 

 近所にあるもう一軒の某大型チェーン店では、その出鱈目な陳列方法を見る度に溜息が出て、時に本をあるべき場所に戻したりしてしまうことがある。

 例えば、辺見庸氏の「もの食うひとびと」や「ゆで卵」が、実用書(料理関係)のコーナーにあったりすると、古い言い回しだが目が点になる。中村紘子氏(ピアニスト)の「アルゼンチンまでもぐりたい」を旅行本コーナーで見つけた時も、唸った。

いかにアルバイトが作業しているとはいえ、これは如何なものか。

 

 しかし、碩文堂では、そんな珍妙な現象は勿論皆無で、手に取った本はちゃんと元の場所に戻さねばならない。薄紙のカバーが掛けれた本は、美しく、整然としていて、まるで新たな嫁ぎ先を待っている寡婦のようである。私はこの店が好きだった。

 

 世は電子書籍の時代である。私は、便利なものは便利、と割り切って何でも積極的に利用する性分だが、本に関しては、当分保守的なまま、紙にこだわり続けるだろう。

本を手にした時の、厚みや重さや、付箋を貼って後で読み直したり、人に薦めて貸してあげたり・・・、そんなこと全てが好きなのである。

 

 かつて手写したものがコピー機に任を譲ったように、時代の流れと共に、本も姿を変えてゆくのは当然かも知れない。

碩文堂のご主人曰く、「電子マネーを使い慣れた世代は、本の電子化にも抵抗がない」

なるほど、私にとっての電子マネーは「スイカ」が限界である。携帯電話も、高齢者向けの「簡単携帯」の方が使いやすいかも?と考えている位だ。

 

 碩文堂さん、新年は4日から営業で1月末に閉店予定とのこと。良書が半額セールになっているので、ぜひ立ち寄ってみて下さい。

 場所は上石神井駅から西友側の降り口(南口)、踏み切りを背にしてバス通り、ソフトバンクの左を南下して進み、壱円ラーメンの先を左折してすぐの左手です。練馬区の上石神井出張所の斜め手前。駅から、徒歩1分?

 

http://maps.google.co.jp/maps?hl=ja&rlz=1T4SUNA_jaJP313JP337&q=%E4%B8%8A%E7%9F%B3%E7%A5%9E%E4%BA%95%EF%BC%91%EF%BC%8D%EF%BC%96%EF%BC%8D%EF%BC%91%EF%BC%96&um=1&ie=UTF-8&hq=&hnear=%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%83%BD%E7%B7%B4%E9%A6%AC%E5%8C%BA%E4%B8%8A%E7%9F%B3%E7%A5%9E%E4%BA%95%EF%BC%91%E4%B8%81%E7%9B%AE%EF%BC%96%E2%88%92%EF%BC%91%EF%BC%96&gl=jp&ei=dQkbTYz4IJDCvQOdnpTVDQ&sa=X&oi=geocode_result&ct=image&resnum=1&ved=0CBkQ8gEwAA