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 そい じょ 

川崎さとみのプライベートブログです。 

Ávila:アビラにて

 用意周到にルナ号を荷造りした甲斐あって、成田を発つのはスムーズだった。マドリッド到着を朝にしたいが故に、モスクワでの乗り継ぎを12時間取ったのだが、これは失敗!夏とはいえ、空調があるとはいえ、そこそこ寒いのだ。重ね着をして仮眠しようと思ったが、目が冴えて眠れず、スペイン語の勉強をし乍ら時間を潰した。

 それにしても、出発一時間前なのに、ゲート番号の案内が出ないのは何故?と思っていたら、別棟に居たのだった。危ないアブナイ。そして、エアバスに乗り換え…、何か小さすぎますけど?

 無事にマドリッドへ到着したものの、実は予約段階から、ずーっと付きまとっていた不安 “自転車を受け取れないのでは?” は、見事に的中 …駄目じゃん!
気が付くと、飛行機で隣りの席に居た若い女性(美人)他、約12名、荷物が出て来ない。
「今、探していますので、もう少し待って下さい。」と説明がある。「もう少し=約1時間」だったが、美人さんとお喋りして過ごした。

 スペイン在住のロシア人、私が自転車で旅をするのだと言うと「盗まれないようにね、私も以前、盗まれたから…」と。
「鍵を掛けていても?」「ええ、三つ掛けていたわよ、全部切られたわ」「……」(鍵は重いの二つしか持っていないが、幾つあっても同じかも)

 さて、八時半に到着したはずが、自転車を受け取るともう、十時過ぎ…、組み立てるのに邪魔にならない場所を職員に尋ね、取り掛かる。やはり小一時間掛かってようやく復帰し、更に輪行用に畳み直して、次は梱包材一式を帰国日まで預ける為の受け付けへ行く。規定は15日間内だが、交渉すれば追加料金で大丈夫。

 マドリッドの中心へ出る手段は三つ、タクシー、地下鉄、リムジンバスだ。
乗換なしにアトーチャ駅まで行けるリムジンにしよう、2ユーロ:約30分、乗る前に昼食を空港内で済ませる。何処の国も、空港内の食事施設は割高だが、大荷物を抱えつつ安全に、という点では仕方ない。

 アトーチャ駅から、泊まるHostal までは、歩いて15分程の距離。ルナ号を畳んだまま押しつつ歩き出したが…、うーん、面倒、乗っちゃえ。……が、外れたチェーンが、ギアに噛み込んで動かない。又、格闘すること数十分…。ルナ号、スペインデビュー!パチパチ

 日本ほど多くはないけれど、自転車に乗っている人は想像していたよりは居る。なるほど、日本同様、車道も歩道も走ってしまうのね。…ところで…、何なの?この坂道、半端ない傾斜ですけど? しかも、石畳だね…ありがとう、脚力つきそうだよ。初っ端から、一番軽いギアまで、全て使うことになるとは、ルナ号にしておいて良かった…。

 さて勿論、少しだけ道に迷って後、Hostal到着!…んがっ!扉は固く閉ざされたまま、呼べど叫べど誰も応答しないのは何故? 電話番号を控えて、公衆電話を探す。有った!…壊れているし…勿論だし…スペインだったし…。ソフィア美術館前まで戻ると、観光案内があったっけ。(道に迷いつつ、チェックしていた)

「予約してあるHostalに、誰も居ないみたいなんですけど…」
「ああ、今なら食事に出ているんじゃない?」
…そうだった、ここはスペインだった。(14:30)
 でも、24時間受付と謳っているHostalの受付が留守って? さすが一泊28ユーロ(約3000円弱)だなぁ…嫌な予感。
「壊れていない公衆電話って、近くにありますか?」
「ああ、そこのは大丈夫よ」
通じた。「今日、予約してある者です。先ほど、Hostalへ行きましたが、誰も居られないので…」
「ああ、今、食事中なんだ、で、いつ来るの?」と、若そうな男性の声。
「10分後には」「了解」

 受付のお兄さんは、全くもって感じの良い青年で、部屋も小綺麗で気に入った為、嫌味のひとつも言うのは我慢することに。ただ、エレベーター無しの三階って事前に知っておきたかったよ。ルナ号担いで登りましたとも。

 数軒隣りに“DÍA" という、西友のようなスーパーがあったので、そこで飲み物を買ってからReina Sofía 美術館へ行った。
 “ゲルニカ”を見るのが目的だったが、丁度、戦争をテーマにした特別展をしていてスペイン内戦に関する写真や資料(ロルカのイラストもあった)や、「夜と霧」をもとに作られたアウシュビッツの映像など、見応えのあるものばかりで、つい時間の経つのを忘れた。

 Hostalに戻ると、建物の入り口の鍵が開かない!コピーを重ねたらしき、鍵の具合が悪いのは良くあること。しばし粘って、ようやく開ける。Hostalの鍵はすんなり開いて、ひと安心。…んが、自分の部屋の鍵が開かない!しかも、また!誰も居ない。今度は30分ほど格闘するも、どうしても開けられず、諦めて夜道を「使える公衆電話」まで引き返そうかと思ったところで、何の拍子か、突然扉が開いた。

 シャワーを浴びに部屋を出る前に、入念に鍵の具合をチェックしたら、つまり「ほぼ壊れている」と言って差し支えない位には、調子が悪かった。二度と、締め出されたくないので、部屋に鍵を掛けずにシャワールームへ行く。幸い?今夜、ここに泊まるのは私一人っぽい??

 シャワーとトイレは同じ小部屋にあって、そこの鍵は健全だ!良かった!…んが!シャワールームを閉じる扉が壊れている。つまり、そのままシャワーを使うと、閉まり切らない部分から、飛沫が外側を濡らしてしまう。ので、礼儀正しい日本人であり、かつ平衡感覚も優れている私としては、片足で扉を蹴り上げつつシャワーを浴びるという芸当をやり遂げたのだった。

 翌朝、つまり今朝、勿論、受け付けの感じの良い青年は、何処にも居なかったので、鍵は部屋に置いて出ることにした。
すると、通路の奥から、もう1人の宿泊客(オジサマ)が…。わ、1人じゃなかったんだ。(`_´)ゞ
しかも、朝からメチャクチャお酒くさい…。わ~、1人じゃなかったんだぁ~…。(~_~;)

そうして、今日はアビラに来ているのだが、すっかり長くなったので、この続きは又、明日にするね。