そい じょ 

川崎さとみのプライベートブログです。 

続4

さて、この連続更新を一気読みすることになる人の迷惑も顧みず、まだ書きます。

 若者二人と別れ、1時間ほどトロトロと進んだ後、ちょっと一休みする為にアルベルゲ(巡礼者用の宿泊施設)に寄ったら、その二人にまた出会ってしまった。幾つも軒を連ねている内の、たまたま一軒での偶然!あらま!

 でも、二人はゆっくり食事をしようとしていたし(さっきも食べたって言ってなかったか?) 私はカフェ・コン・レチェだけで、先を急ぎたかったので、ここでは「又、会ったねー」と挨拶しただけ。愛想がない、と思われても仕方ない。小径車で長距離進むのは、時間が掛かるのだ。(乗る人によりけり)

 長い登り坂で、ふぅふぅ喘いでいたら、横をザクザク追い抜いて行く自転車に見覚えが…あれ?ルイス?でも、一人? どうしたんだろ?
しかし、尋ねる隙も与えず、ザクザク漕いで登っていく。
ああ、もう上半身脱いじゃってるね…。
やっぱり、あの自転車で男性でもこの坂はキツイのだなーと見送る。

 そして 束の間の下り坂、ワーイ!と下って行く途中で、あれ?今度は彼を追い抜いてしまった。
ルイス君、道端の十字架に跪いて、ちゃんと祈っていました。敬虔なクリスチャンなんだね。

 勿論、30分もしない内に又追いつかれる。「やあ、食べる?」と自分が食べているシリアルバーを、もう一本差し出してきた。…走りながら危ないし…「ど、どもありがと、ちょっと危ない、うわあ」もらった。美味い。(ところで彼はさっき、食事していなかったか?)

「1人?友達はどうしたの?」「ああ、彼はパンクしたんだ。ついてない」「で、置いてきちゃったの?」「そうだよ、彼は二度目の巡礼でよく道を知っているし、僕は色々、見ながら進みたいから…その内、追いついてくるよ」なるほど…よく道を知っているはずのペドロ共々、悪路で苦労した点は突っ込まないことにしよう。シリアルバー貰ったし…。

「じゃね!」又もや風のように走り去るルイス。いや、本当に凄まじい速さで「走り落ちていく」信号も車もないとはいえ、100km/h 位出てるのでは? 見てる方が怖い。

  私は「落ちないように」用心深く、同時にブレーキシューが減るのを気にしつつ、慎重に時間をかけて降りて行った。

 ある村の入り口に着くと、趣きのある橋が掛かっている。これは絶対、写真に撮るべきスポット。自転車から降りて歩いて渡ることにした。
ふと、横を見ると橋の欄干で猫にエサをやっている人が居る…って、またルイス! ここで何してる? 何故ツナ缶を持っている?しかも猫がなついているのは何故?全てに答えてもらいたがったが、私の口をついて出た台詞は「おとなしい猫だね…」だった。

「うん、おとなしいね。ミッチー!じゃあ、又ね!」「ミッチー!?何故、ミッチー!名付けたんかい?!」「うん」…そして又、我々は写真を撮りっこしたのだった。 
そう、この時気付いたのだが、連れがいると、お互い写真を取り合ったり、荷物や自転車を見張っていたり出来るから、何かと便利なのだ。

 しかし、それは同性能の自転車に、同程度の力量がある者が乗る、という場合でこそ望ましい。 自転車も乗り手の力量も違う我々は、さっさと別れ、私はその日の宿泊地、ポンフェラーダを目指した。もう17:00過ぎ、スペインの陽はまだ高いが、早くホテルに着いて休みたかった。

 18:00頃、ポンフェラーダ到着。もうグッタリだったが、宿の場所がよく判らない。
キョロキョロしながら、中央広場を抜けた所で、向かい側から来るルイスと又バッタリ!もう、爆笑!「もう、3度目?4度目?全くよく会うね」「本当に、どこから広場に入った?」「あっち、今日は、ここに泊まるつもりなの、友達はまだ?」「パンクを直して今、こっちに向かってる」

ここでペドロから携帯に電話が掛かってくる。
「やあ、どうした?今、ポンフェラーダの広場にいるよ。あのjaponesa とまた出会って一緒だ。ここで、待ってるよ!え?何?またパンクしただと?」

どうやら、ペドロは2度目のパンクらしい。それはもうチューブが駄目なんじゃないか?と思うが、径が違うので私のをあげても使えないし…「ついてないね」としか言いようがなかった。

 ここに至って初めて、お互い名乗り合い、仕事のことやら話しつつ、Sellos (スタンプ)を貰う為に寺院や城跡を一緒に廻った。
 
 一時間ほど楽しく過ごせたが、私は宿へ行きたかったし、ルイスはまだペドロを待たねばならなかったので、お別れだった。その後のバッタリは、もうなかった。

 先に書いた夫婦といい、何度も会う人って居るものだ。同じ道を進んでいるとはいえ、ほんの少しでもタイミングが違ったら、決して行き合わなかっただろう。人の縁とは不思議なものだ。

 さて、今日までの出来事は、大まかにだが記せたように思う。

 この続きは、また、日を改めて。